火山国である日本
日本は地震国だけではなく、火山国でもあります。地球上で約750の火山が活動しており、そのうち数十以上の火山が日本で活動しているようです。
火山もひとたび噴火を起こせば、その周辺の地域は大きな被害にみまわれますし、その規模が大きいと場合によっては世界の気候に影響を与えるほどのインパクトがあります。一方、日本が火山国であることは悪いことばかりではありません。火山国であるおかげで、日本各地には良質な温泉が多数ありますよね。
良くも悪くも、火山国、日本に住んでいるものにとって、火山の基礎知識は身につけておきたいものです。というわけで、これから火山について学んでいきます。
ところで、火山はなぜ噴火するのでしょう?
噴火するものは主に「溶岩(ようがん)」ですが、それは地中にある「マグマ」が地表に流れ出したものです。つまり、マグマが噴火の原因です。マグマは地震と同じく、ふつうプレートの境目で発生します。

マグマは発生すると、その場にずーと留まっているわけでなく、上昇してきます。この上昇してきたマグマは一時「マグマだまり」にたくわえられ、そこから地面の弱いところをつき破って噴火するのです。
そして、溶岩や火山灰などが積もって山となります。
火山の種類
一口に火山といっても、実はいろいろな種類があります。例えば、富士山のような文字通りきれいな山のかたちをした火山や、昭和新山など妙に盛り上がっている火山、さらにはマウナロア山のように平べったい火山と多様です。

この火山の違いは、溶岩の粘り気度合いが大きく関わっています。マウナロア山などは、溶岩の粘り気がなくサラサラしているので、噴火すると平らに広がります。逆に昭和新山などは、粘り気が強いために広がらず、モコッとなるのです。
このような違いはキチンと分類されています。
【盾状火山(たてじょうかざん)】
溶岩の粘り気が弱く、平たく盾のかたちをした火山になる。例:マウナロア山(ハワイ)、キラウエア山(ハワイ)
【成層火山(せいそうかざん)】
溶岩の粘り気が中程度で、溶岩と火山灰などの噴出物が交互に噴出してできるので、きれいな層を成した火山となる。例:富士山(静岡/山梨)、浅間山(群馬/長野)
【鐘状火山(しょうじょうかざん)】
溶岩の粘り気が強く、つりがね形をしたドーム状の火山となる。例:昭和新山(北海道)、大有珠(北海道)
以上の分類はキチンと覚えておいてくださいね。
