マグマが冷えて固まった岩石
マグマが冷えると固まって岩石となります。この岩石を「火成岩(かせいがん)」といいます。そして、火成岩といっても一種類ではなく、実は見た目の違うものがいくつもあるのです。
なぜいろいろな種類が出来るのでしょうか?
それは、マグマの冷え方で変わってくるのです。火成岩は下のように2種類に大別できます。
火山岩(かざんがん): マグマが地表付近で急に冷えて固まったもの。
深成岩(しんせいがん): マグマが地下深くゆっくり冷えて固まったもの。

火成岩のつくり
もう少し詳しく火成岩をみていきましょう。まず火山岩を考えます。火山岩は断面をみてみると、大きな粒の石と細かい砂状の部分でつくられています。
大きい粒の石の部分を「斑晶(はんしょう)」、砂状の部分を「石基(せっき)」といい、この火山岩のつくりを「斑状組織(はんじょうそしき)」といいます。
一方、深成岩の断面には石基はなく、斑晶だけです。このようなつくりを「等粒状組織(とうりゅうじょうそしき)」といいます。
つまり、火山岩と深成岩との違いは石基の有無なのですが、火山岩はマグマが急に冷えて固まった岩なので、粒が十分に成長できずに砂状の石基となった、と考えればよいでしょう。

火成岩はいろいろあります
火成岩は、火山岩と深成岩に分けられましたが、含まれる石(鉱物)の種類や割合によってさらに細かく分類されます。
まず、代表的な火山岩として、流紋岩(りゅうもんがん)、安山岩(あんざんがん)、玄武岩(げんぶがん)があり、一方深成岩の代表は、花崗岩(かこうがん)、閃緑岩(せんりょくがん)、斑糲岩(はんれいがん)があります。
どちらもこの順で、見た目は黒っぽくなるのですが、それは含まれる鉱物が無・白色のものが多いのか、黒っぽい鉱物が多いのかで決まってきます。
無色、白色の鉱物の代表例は、石英(せきえい)、長石(ちょうせき)です。また、黒っぽい鉱物の代表は、黒雲母(くろうんも)、角閃石(かくせんせき)、輝石(きせき)、橄欖石(かんらんせき)となります。
以上は下の表にまとめましたので、参考にしてください。

ただマグマが固まっただけの岩が、こんなにも多種多様に個性を持っているとは驚きですね。